2019.07.26 太っているから膝が痛い?
日頃から、問診を大事にしています。できるだけ、集中してもらうためお客様側にも動いてもらいながら、こちらも動きながら話をするよう心掛けてはいます。端的に終わらせたいのですが、知りたいことがたくさん出てくるとどうしても…
さて、『膝の痛みに対して減量をしてください。』結構聞く言葉です。
医者や理学療法士も「減量することで膝の痛みが軽減できると思いますよ」
と、減量を勧めることがあります。(ここまではっきり本人に言うかは別として…)
体重が増える→膝が痛くなる 減量→膝の痛みが減る
確かに間違ってはいないと思います。
しかし、減量することだけで膝の痛みが改善してくるでしょうか?日常生活や仕事中の姿勢・動き方に問題があればそれ自体、痛みの要因となっている場合も考えられます。
例えば、脚を組むクセがあり、仕事中や自宅でテレビを見ながら長時間座っている、かばん・バッグを決まった側に持つ、横向きで寝る習慣があるなど、無意識に行っている場合も多いと思いますが、それらを修正していかなければ、減量だけで痛みの解決には結びつきません。
膝の痛みの場合、注射や湿布、マッサージなど、どうしても治療が受け身がちになってしまうため、自分でも意識して、クセや決まった姿勢などの修正を行っていくことが、とても重要となります。そのため、ご自宅で続けてできる修正方法や体操が不可欠となってくるため、日常生活や仕事中での姿勢を知るために、病院などでも細かく伝えたり、話をして治療する側に質問して下さい。
痛みを抱えておられる場合などでは、短期的な結果だけでなく、長期的な予測と展望を示して、介入することが大切ですからね。
回りくどい説明になってしまいましたが、「太ったから膝が痛くなるのか?膝が痛いから太るのか?」
肥満自体は、病気ではありませんが、生活習慣の悪化による体脂肪量増加や体重増加という変化ととらえます。
これは、増加したことで膝が痛くなってきた。身体の変化にともなって起こった痛みと考えます。
一方で、大会が近く運動量が増した、休養も取れない、進学・就職で運動をしなくなった、移動で職場が変わり不良姿勢が多くなったなどが膝の痛みを引き起こす要因になることもあります。その痛みは長期的な結果として肥満を引き起こす可能性があります(膝が痛くなる→活動量低下→体重増加)。
このように生活面の変化がきっかけで起こる場合もあるため、体重が増えたから痛みが出たということに必ずしもならず、体重を減らすということだけでアプローチをしていっても効果には繋がりにくいことも知っておかなければなりません。
痛みが出るまでの経過を知ることで介入する方法も変わってきます。治療する側される側、信頼関係があるほど長期的な効果が出やすいと思います。お互いたくさん話をしないといけないですね!
からだサポート
袖本雄介