2019.11.12 長時間スマホで腱鞘炎?
今日は、『スマホの使い過ぎで腱鞘炎になってしまった!』
というお客様が来られたので、治療内容と合わせてお伝えしていこうと思います。
許可をいただいて、ケータイを持っているところを撮らせてもらいました!
サポーターが痛々しいですね…この状態でも若干痛みがあるそうです。
経過を聞くと、2週間ほど前に久しぶりの出張による電車移動。移動中ほぼケータイを使っていたそう。
二日目の会議中に違和感を覚え、帰りの電車では痛くて寝られないほど!
翌日の病院で親指の腱鞘炎と診断され、スマホの使い過ぎを指摘されて張り薬と痛み止め、安静の指示。
そこから二週間経っても痛みが引かない。その状態が続き、お店に来られました。
初見では、腫れはそこまでナシ!圧痛も意外なほど少ない、親指を握り込む動きで激痛!!
印象的に痛み止めと安静でもう少し、痛みは減っていそうな感じでしたが…
それから、合わせて他の部分もみさせてもらって、症状との関連を確認していきます。
まず印象的だったのが姿勢で、頭部がかなり前方に偏位しておられる状態。
頸の筋肉、特に後頭部の付け根にある筋肉がかなり硬い!胸の筋肉や前腕にも硬さを確認!
肩こりの自覚はなく、どちらかと言えば慢性的な腰痛有り。
肩甲骨の内側にも硬さを確認し、そこを押すと前腕から症状のある親指に痛みが出る!
痛みが強くなってきたときの状況を考えると、長時間移動や会議での同一姿勢。
本人にお聞きしたところ、利き手である右手にスマホを持った状態で画面をタップしたりするのは
左手で操作をすることが多いとのこと。右手は支えているだけだと親指にはあまり負担かからないような?
と、考えて親指に直接治療はせず、予測を立てた関連のある硬い部分の硬さから緩めてみました。
胸の筋肉を緩めているときに肘の外側に痛みが出現したものの、根気強く他の筋肉の反応をみながら施術。
施術で硬さを調整してから、姿勢を修正する目的で背中の筋肉のトレーニングへと進みます。
あごを引く動作や、胸を張る動きに伴って背中の筋肉に力が入るのですが、なかなかそこに力が入らない!
逆に、肩をすくめる動きが起こってしまって難しい!姿勢の悪さはどうしても代償動作が出てしまいます。
いろいろ模索していきながら、うつ伏せでお尻の筋肉を使った動きと一緒に行うと
綺麗に背中の筋肉に力が入ることを確認。それをさらに練習してエクササイズとして取り入れていきました。
そこから、初めにみられた肩甲骨の内側を押さえたときの症状が消失!
肝心の親指を握り込んだときの痛みも軽減していました。
完全には硬さが取り切れていない部分があったので、次回に身体の反応をみてからですね!
お伝えしてあるエクササイズもですが、仕事中や日常生活の姿勢はご本人の自発的な修正がカギですよ!
と、お願いしておきました!
腱鞘炎の全てが、こういった硬さを緩めることで症状が改善するわけではありませんが、このお客様の場合、
姿勢の影響から引き起こされている筋肉の硬さと捉えて、症状の緩和につながったかなと思っています。
不良姿勢によって痛みが出ていると考えると、痛みがある部分だけが原因ではない!
そう考えると、対処の仕方がもっと変わって、痛みに対して良好な変化が出せるかもしれませんよ~!
痛みでお悩みのかたは一度ご相談ください!
からだサポート
理学療法士 袖本雄介